2007年1月31日水曜日

m'blu et moi "Precious Spirit"



以前書いた"The OUTFOXIES"の作曲に影響を与えたもう一枚のCDがコレです。
内容はJB Hornsのようなブラス主体のFunkです。

元々は、その当時ジャケ買いしまくってましてw、その中に"Soulciety Funky Family"というオムニバスのCDがありました。
その中に彼らの曲が2曲ほど入っており、その内の1曲"David"にかなり惹かれました。

理由は簡単。6/8拍子だったから!

考えてみたらRandy Westonにも6/8拍子があり、テクノでも6/8の曲にかなりハマってたなぁ。。。私ぁ変拍子に弱いのかもw。

それから m'blu et moi のCDを探してようやく1枚出てる事を知り、なんとか購入できました。
なんというか、Brand New HeaviesやJB Horns等があるのに m'blu et moi のまだ洗練されてない、荒削りな部分に惹かれたのかなぁ、なんか好きなんですよねえ。

2007年1月21日日曜日

ファドソレラミシ

魔法の呪文のようなタイトルですが、ちょっと置いといて。

というわけで調号についてです。
どこまで書けるかちょっと自信無かったりするんですが!


調号の「調」とは
よくカラオケボックスで皆で歌ってると「ちょっとキーが高いなぁ」とか言ってリモコンを操作しだす人がいますね。
で、曲そのものが高くなったり低くなったりしてるのを見た(っつうか聴いた)事がある方も多いと思います。

これは「調」を変えてるんです。「キー」という呼び方のほうが一般的ですね。

という事で調とは「ある音を基準にした音階」の事です。
んじゃ「調(キー)」の構造をみてみましょう。


調には2種類ある
学校で習ってて覚えてる方も多いかもしれませんが、調には2種類あります。
「長調」と「短調」です。

その中でも「ハ長調」は良く耳にしたことがあると思いますが、これが皆さん良くご存知の「ドレミファソラシド」という音階で出来ている「調」です。長調か短調かでいえばその名の通り「長調」です。
ド(日本語でハ)の音が主音の長調だからハ長調。

長調の理由は「短調と比べて明るいから」です。アバウトな表現だと思われますが実際そうでして(音楽というのは感情に訴えるので実際に聴かないと分かりにくいモノです)。
後でもっとシステマチックに解説します。

さて短調ですが、一番簡単なのは「ドレミファソラシド」の音のスタートを変えるだけ。ラから始めてみましょう。
「ラシドレミファソラ」を聴く
最後ちょっとおかしいけど、ドレミファソラシドと比べて悲しい感じがしましたよね。この悲しい感じが短調の特徴です。

ちなみにこの調は、ラ(日本語でイ)で始まる短調なので「イ短調」です。
つまり「ハ長調」と「イ短調」で使われる音は同じであり、ある意味親戚なのです(後述)。
この関係を「平行調」と言います。
ちょっとずらすだけでなぜ変わるのか?前回出てきた"12の関係"が関係してます。


音階についてもう少し:12の関係
前回出てきた"黒鍵を含む12の関係"について、ここで説明します。
前回「色々な音階があって、その音階も自分でも作って良い」と説明しましたが、一般的な音楽は「ドレミファソラシド」の音階を使っていて、これを基準にするととても説明しやすいので、一般的な音階で説明します。

さて、一つ一つの音の間を見て行きましょう。


ドとレの間には黒鍵がありますね。ですが、ミとファの間には黒鍵がありません。ですがどちらとも「2度の関係」です。
この2つを区別するために「長2度」、「短2度」という言葉を使います。
前者のように、2度でありながら最初の音と最後の音の間に何かしらの音(黒鍵でも白鍵でも構いません)がある場合は「長2度」と呼び、反対に間に何も無い場合は「短2度」と呼び、区別をつけています。



つまり「長2度と短2度があり、音が一つだけ多いほうを長と呼ぶ」ということになります。
ここでポイントなのは「音が一つだけ」ってとこです。

3度の関係でも「長3度」と「短3度」の2つがあります。ドとミでは黒鍵が2つありますが、レとファは黒鍵が1つしかありません(右下図はミとソ)。
その差は「音が一つだけ多いか少ないか」なので、多いほうを長3度、少ない方を短3度と呼びます。

 

この「長/短」を用いる事によって、黒鍵の関係(厳密に言えば半音の関係)を表す事が出来ます。
(もっと奥があるのですが、「調」を調べるならここまでで充分なのでまた今度。。。すいません考え無しで汗)


長/短で音階を表してみる
以上を踏まえて、「ドレミファソラシド」(つまりハ長調)それぞれの関係を長/短(それぞれ2度)で表すとこうなります。

長、長、短、長、長、長、短



短調は(短3度下の)ラから始めるのでこうなります。

長、短、長、長、短、長、長

ここで重要なのは「2番目と3番目の音の関係」です。長調では「長」ですが、短調では「短」になっています。他にも違う所がありますがここが一番重要です。
3番目の音が半音変わるだけでガラっとイメージが変わります。

という事で、長調と短調の違いは、それぞれの音の関係の違いでもある訳です。


リモコンをいじってみる
しばらくの間、短調は忘れてください。長調で話を進めます。

さて最初のカラオケの話。
歌っているのがハ長調の曲だとしましょう。しかしどうも低い。おもむろにリモコンを取り出し「#」、つまり半音あげるボタンを2回押しました。

この時何がどうなったかみてみましょう。
まず半音あげるボタンを2回押したという事は、12個ある鍵盤で数えてみると「ドがレになった」という事です。(ド>(1回押して)ド#>(もう1回押して)レ)
言い換えると「それぞれの音が長2度上の音になった」という事です。
では一つ一つ見て行きましょう。

ファとドに#がつきました。何故でしょう?
ここで必要なのは、長調の構造を成しているそれぞれの音の関係です。

長、長、短、長、長、長、短

レからスタートして、一つ一つ当てはめて行きましょう。

最初はレ。
レの長2度上は(レ♯をはさんで)ミ。ミのままでOKです。
ミの長2度上は(ファをはさんで)ファ#。長2度なので音を1つ間に入れる形になります。だからファ#です。
ファ#の短2度上は(何も挟まないから)ソ
ソの長2度上はラ
ラの長2度上はシ
シの長2度上は(ドをはさんで)ド#
ド#の短2度上は(何も挟まないから)レ

並べてみると「レミファ# ソラシド# レ」

こうなります。
そしてこの調は「レ(日本語で『ニ』)」からスタートして長調の構造になっているので「ニ長調」となります。


調号を見てみよう
やっと本題だ(汗。
楽譜を見ると、ト音記号の次にこの調号が来ます。これの見方を。
と言っても勿論記号がついてる音を半音上げる/下げるんですが、他にもあります。
調号という名の通り「この曲は何調か」を示しています。
おっとその前に。
調号がなにも付いていないときは例の「ドレミファソラシド」のハ長調かイ短調です。これが基準です。

という事で調号の一覧を見てみましょう。



ごちゃごちゃしてますねぇ。。。でもご安心。見方さえ分かれば何調かほとんど分かります。

ここのポイントは「記号がつく順番がある」「一度ついた記号は、その系統全てにつく」点です。
つまりファ#は#系の調号全てについていて、他の音階の音に#がついていたら(臨時記号で打ち消していない限り)絶対にファにも#がついている、という事になります。
ということで、調号がつく順番を覚えましょう。

ようやくタイトルと同じ文字が出てきましたw。
この図、左から読むと#のつく順番、右から読むと♭のつく順番です。
だからどっちか片方を覚えちゃえば両方分かるかと。

一つ注意です。
前述で調には長調と短調の2種類あると書きました。そしてハ長調とイ短調は平行調とよばれる親戚であるとも書きました。
実はこの2つの調、使う音が同じなので調号も同じになっちゃうのです。なので調号を見ただけではどっちの調かは分かりませんが、実際は曲そのものから分かるのでそれほど問題にはなりません。基本的に明るい曲なら長調、暗い曲なら短調です(この判定ももっと詳しく説明できますが、かなりややこしいのでここでは割愛します)。

さて調号から何調かを当てる方法です。


調号が#だった場合:
一番右についている調号の半音(短2度)上の音。これがその調の主音になります。専門的に言うと、一番右の音は導音(主音に導く音)を表しています。

例:#が3つの調
上の図からすると「ファ」「ド」「ソ」とついていますね。一番右は「ソ」ですが、調号で#がついてるので実際は「ソ#」です。という事は「ソ#」の半音上(短2度上)の「ラ」が主音です。「ラ」から始まる音階の長調、またはその短3度下の音(ファ#)から始まる短調のどちらかです。

ここで注意なのは、#の数が多い場合ちょっとややこしくなります。#が6つだと一番右は「ミ」ですが、「ミ#」の実際の音はそのまま「ファ」です。それで問題ありません。その半音上の「ファ#」が主音になります。


調号が♭だった場合:
一番右から2つめの音が主音です。専門的に言うと一番右は下属音です。♭が1つの場合もあるけどちょっと後回し。

例:♭が4つの調
「シ」「ミ」「ラ」「レ」とついて、右から2番目ということは「ラ」ですね。調号で♭がついているので半音さげて「ラ♭」が主音の長調か、短3度下のファが主音の短調になります。

♭が1つの場合は?
覚えちゃった方が早いんですが、法則を見ると右から2番目が主音ですが、上の例を見ると一番右の調号がレ♭のとき、ラ♭が主音になっています。という事はレ♭とラ♭の関係が分かればそれをシ♭に当てはめれば良い訳で。
レ(ドシ)ラ。。。ということはシ(ラソ)ファですね。
もしくは
レ(ミファソ)ラ。。。ということはシ(ドレミ)ファです。

ということでファが主音の長調か、レが主音の短調です。♭はつかないのか?とお思いかもしれませんが、♭はシに一つ付いているだけなのでファにはつきません。

調の呼び方
よく使われている呼び方を纏めます。
(イタリア語)ドレミファソラシ
(日本語)  ハニホヘトイロ
(英語)   C D E F G A B

#はシャープ、日本語では「嬰(えい)」
♭はフラット、日本語では「変(へん)」

「Major(英語)」 は「長調(日本語)」
「Minor(英語)」 は「短調(日本語)」

日本語の場合、まず#か♭をさす言葉があり(ない場合は省略)、次に主音、最後に調となります。
例:ハ長調、変ロ短調、嬰ヘ長調 等々。

英語は主音、記号、調の順です。
例 : C Major , B♭Minor , F# Major etc...

2007年1月17日水曜日

Randy Weston :アフリカ(The Spirits of Our Ancestors)



今の仕事を始めた時に、色々な音楽を聴く機会が増えまして、それなりに雑誌も買いまして。
その中でスイング・ジャーナル(Jazz専門誌)をしばらく買ってました。
その時にこの「アフリカ」が"スイング・ジャーナル選定ゴールドディスク"として紹介されていました。
(記憶が正しければ、サリフ・ケイタの”SORO”も紹介されてたはず)
とりあえず買ってみるかーって事で購入。
これが出会いでした。

それまで聴いて来たJazzはほとんどビル・エヴァンスあたりの小洒落たバーとかで聴くとイイ感じなJazzばかり(こういう風に書くと怒られそうだな汗)だったので、ランディ・ウェストンのCDはかなりのインパクトがありました。
というのはランディ・ウェストンのJazzは”アフリカン・ジャズ”といえばいいのか、ある意味Funkに通じるモノがあったので、これまで聴いて来たJazzだけがJazzではなくもっと色々なものがある、というきっかけになりました。この辺りからワールドミュージックの方へちょっと踏み入れたかも。

さてこのCDにハマって聴き倒していたある日、仕事でジャズ系の曲が似合うゲーム”The OUTFOXIES”を担当する機会を得ました。
その時にこの「アフリカ」からインプロヴァイズされた事は言うまでもありません。
(実はもう1枚影響を受けたCDがありますがそれはまた今度)
というか、このCDに出会い、それなりに感覚をつかんだところで仕事の担当が決まったので。。。ちょっと偶然にしては出来すぎてるなぁと思える所があったりして。。。

そしてこのCDでファラオ・サンダースを知り、別の方面から聴いていたビル・ラズウェルが後に彼のプロデュースを担当したアルバムもあったりして、そこで一つの輪が自分の中でできたのはちょっと感慨深いかも?
(まぁどちらかというとビル・ラズウェルのジャンルの幅が広いほうが理由ですけどw)
さらにファラオ・サンダースのおかげでウィリアム・ヘンダーソンのピアノを知り。。。と色々つながっています。

そういう意味でちょっと「好きなアルバム」ってだけじゃない感情をこのCDに持ってます。なかなか不思議。
たまに「偶然じゃないよなコレ」っていうのがありますよねー。

2007年1月16日火曜日

ドレミファソラシド

前回「調号について書く」と言いましたが、その前に「音階」について書いた方が良いと思ったのでこちらを先に。。。


音階を知る前にオクターブについて少々。

タイトルを読み返してください。よく聞くフレーズですが「ド」だけ2回出てきますね。
ですが最初のドと最後のドは、実際に聴くと音の高さが違います。
同じ響きなんだけど高さが違う関係の事を「オクターブ」と言います。

このオクターブ、ラテン語の数字「Octo」から来た言葉です。
Octo。。。オクト。。。オクトパス!日本語でタコ!タコの足の本数は8本だからオクトパス!
つまりOctoは「8」を表す言葉です。
(Octoberは10月の意味ですが、こうなったのはシーザーとアウグストゥス?の我がままから、らしい。もともとは8月の意味とか)
という訳で「1オクターブの関係」というのは「8番目の関係」なのです。

こういった関係の事を、専門用語で「」と言います。
1オクターブである8番目の関係は「8度」と言います。この言い方で続けて行きますのでよろしく!

んじゃ1番〜7番目の関係は?
と疑問に思いますよね。頭のいい方なら勘づいてると思いますが、タイトルから重複してる「ド」を1つにして並べてみると

「ドレミファソラシ」

いくつありますか?はい7つですね!このまんま当てはめていけばOKです。
ドと(同じ高さの)ドは1度、ドとレは2度、ドとミは3度。。。。となります。


ところで黒鍵について。そして音階について。
ピアノの鍵盤を見るとドから次のドの間に黒い鍵盤が5つありますね。


これは見た目の通り「黒鍵」と呼ばれています。
白鍵(ドレミファソラシ)と合わせると12個になります。

あれ?ちょっと待てと。8つの関係じゃなく12の関係があるんじゃないか?実はちょっと違います。
(12の細かい関係についてはまた後日。今回は音階重視でいきます)

鍵盤が12個ある理由は、クラシックの調律法である「12平均律」から来ています。1オクターブの音を均等に12に分ける方法です。
そしてこの調律法はとても汎用性が高いので現在の主流の調律法になっています。さらに多少の調整は要りますが、ほぼ全ての民族音楽を表現、コラボレートできます。

その中から昔の人はクラシック的に人間が心地よいと感じる音を7つ選出しました。この選出された音のパターンを「音階」と呼びます。
その「クラシック的音階」が一般的な音階として現在も広く使われている、という訳です。
(下の「色々な音階」を参照)

ピアノの鍵盤配列は、この「クラシック的音階」を元に、代表的な音7つを白鍵に、補助的(と書くのもちょっと違うんですが)な音5つを黒鍵に割り当ててます。

極論ですが、世の中の音楽全てを「ドレミファソラシド」だけで表現できるのなら、はっきり言って黒鍵は要りません。
がしかし、世の中の音楽はそうなってないし、黒鍵があるからこそ多彩な表現が出来、色々なジャンルの音楽が融合し合い、人間が感動するのです。それも踏まえて次へ。


色々な音階
有名どころな音階をいくつか紹介します。

まずクラシックの「ドレミファソラシド」 聴く(mp3)


アラビア音階 聴く(mp3)


日本の音階 聴く(mp3)


日本の沖縄の音階 聴く(mp3)


ブルース音階 聴く(mp3)


こうして見ると、代表にする音の数はいくつでもいいし、使う音も黒鍵でもなんの問題も無い事がわかると思います。

さて、手元に楽器があるならこの音階だけ使って適当に鼻歌っぽく曲を作ってみましょう。
ジャンルを決めたら、最初はドの音(日本音階の場合はラ)を鳴らしてみて、その次はその音階の中からどの音でもいいので、適当に選んでいってください。
それっぽい曲を頭に思い浮かべて、それを時たま真似る感じで。
そうやって適当に弾いても、そのジャンルっぽく演奏出来るのがわかると思います。

という事で、音階は、曲の世界観を構築してる重要な要素という事がお分かり頂けたかと思います。

(自分で作曲する時に)音階は勝手に作って良いの?
決まったジャンル内だと制限される場合がありますが、基本的に好きに作って良いです!
むしろ作ってください!そしてパクらs(略
(そういやSteve Vaiは1オクターブを16音で分けたギターを特注してましたなw。こういうのもアリですよ!)

次こそ調号について書いてみようと思います!その時に12の関係も説明します(というか説明しないと進めない)のでー。

2007年1月15日月曜日

今更プライベート・ライアン

というわけで今更ですが。。。今頃になってやっと理解できた(と思う)ので書きます。

私この映画は映画館で公開してる時に観に行きました。その時の感想は

「なんでライアン二等兵を助けに行くの?」

でした。
いや、司令部の命令ってのはわかるし「兄弟3人とも死んでしまうと忍びない」ってのも理解はしてます。
けどじゃあ、戦死した一人息子の親に対してはどうよ?と。ちょっとそりゃ起承転結の「起」にしては弱くね?と。
いやスピルバーグのこと、もっとちゃんとした理由があるはずだ(それはそれで主題から外れそうな予感がしつつも)。

そう思って最後まで観ましたが。。。あれー終わっちゃった。。。
で、特に感動することもなく疑問のほうが大きいまま映画館を出ました。

まあ序盤のノルマンディ上陸作戦の真に迫った映像で気分が悪くなって、「あぁ戦争って醜いなぁ」というのを実感させた事に関しては凄いと思います。そういう意味では「火垂るの墓」と同じく「戦争がどれほど非道いものか」を実感出来る映画でしょう。

だがやはり最初の疑問が解けない。そういう訳で私の中では「戦争の非道さが主題でストーリーは後付けのこじつけ」という判定で終わってました。
たまにふと、この疑問を思い出してこねくりまわしてみるのですが、どうもしっくり納得できないまま数年。。。
つい最近になって「コレかも!?」という発想が。

プライベート・ライアンはカフカの「審判」だ!

と思いつきました。

「審判」は主人公「K」が逮捕される所から始まります。逮捕といっても刑務所にしょっぴかれる訳ではなく「あなたは逮捕されました」とだけ言われ、罪状を聞いてもはぐらかされてしまう。
だがこのままストーリーは続いて行きます。結局罪状は最後まで分からずじまい。というかストーリーも私には理解出来ませんでした(汗。
主題は多分、権力を持つ団体(政府でも結社でも何でも)から、個人というものは不当に扱われてるという不条理さですかね。
(今の日本の政府を見てればなんとなく分かるかとw)

これをプライベート・ライアンに照らし合わせ、総司令部を団体、トムハンクス演じるミラー大尉をKとするとかなり理解出来るようになりました。
ここで審判と対照的なのは、Kは逮捕に対して否定的で(当たり前だけど)自分を正当化しようと奔走するけれど、ミラー大尉は軍人であり、受けた命令がどんなバカな内容でも服従、遂行するという兵士の鉄則を守り通します。

そして「ライアン二等兵を探し出し、生還させよ」の命令。ここで私は騙されてたんですね。。。
この命令、一見憐れみがあるように思えますが、それはそのときの司令部の単なる「気分」です。「たまには人道的に考えてやりましょうかねぇ、いやぁ私って寛大だなぁ」みたいな。
結局この命令自体が不条理だったと。

「『不条理であっても仕事は仕事』。それ自体が不条理である」というのが一つのテーマだと思えます。

更に、この不条理な命令のおかげで助かったライアンが、最後どんな想いでミラー大尉の墓に敬礼しているかを考えると、凄いやるせなさを感じます。
このやるせなさこそ私たちが考えるべき事であろうと思います。

という事で、どこまでもどこまでも悲しい話だ、という結論になりました。

これでやっと私なりに納得できた。戦争描写と「感動作」という前評判および雰囲気にすっかり騙されてたという訳でした(汗。
まだまだ読解力が足りんなぁ。。。

2007年1月14日日曜日

ト音記号とかヘ音記号とか

いきなり問題です。

この音は何でしょう?


大抵の方は「ソ」だと言うでしょう。ベーシスト等の低音楽器奏者さんは「シ」と言うかもしれません。
さて正解は「(これだけでは)わからない」です。

なぜか?「基準となる音を示す記号がないから」です。なんじゃそりゃ?と思うかもしれませんがまあ落ち着いて。
その記号とは何の事は無い、タイトルにある「ト音記号」や「ヘ音記号」の事です。
これらの記号は「音部記号」と呼ばれます。

さてこの「音部記号」について、ト音記号を例に書いてみます。

ト音記号って何?

これです。。。それだけじゃ殺されかねないので色々とw。

ト音記号とは「五線譜の『ト音はここ』を示す記号」です。じゃあ「ト音」とは何でしょうか。
知ってる方も多いと思いますが、「ドレミファソラシド」を日本語にすると「ハニホヘトイロハ」になります。
つまり「ト音」とは「ソ」の音の事です。日本語表記なんですわ。
ついでにト音記号は英語で"G clef"です。てことで、ト=Gですね。
纏めると、ト音記号とは「ソの位置を決める記号」なのです。

ソといっても高いソや低いソがありますが、どのソか?
理由は分かりませんが(多分レンジの広いピアノの中心付近にある音だから?またはバイオリンのチューンから?)この音(mp3)です。


なぜ「ソ」が基準なの?
なぜか分かる為にちょっと寄り道を。

楽譜のフォーマットを決めておくのには大きな理由があります。
勿論「後世に残すため」というのもありますが、それだけではなく、楽譜を演奏家に渡せばすぐ演奏出来るようにする為です。ま、演奏家もすぐ演奏出来るように努力するんですが。
そして情報を分かりやすいように、つまり演奏家が見やすいように配慮することによってエラーが起こる確率を減らし、物事をスムーズに進行させる事が出来ます。
これは現代のコンピュータプログラムと同じです。つまり「楽譜」という「言語」で書かれてる訳です。

このフォーマットの一つに「よく使われる音程はなるべく五線譜内に入るような配置にしよう」ってのがあります。このフォーマットが演奏家が「読みやすくするため」の配慮だと思われます。
そこから考えると、「ソを第2線(下から2番目の線)にしよう」と決めたのも納得出来ます。
そうする事によって、演奏家はその曲を知らなくても、本を読むようにすらすらと演奏する事が出来るのです。
(下の「なんで種類があるの?」も参照してください)

五線譜内だとしても他の音があるじゃん。なぜ他の音でなく「ソ」なのか。。。これは推測というよりはもう憶測なんですが、バイオリンの弦のチューンから来てると思います。G線上のアリアのG線じゃないかなぁーと。。。自信ないですが(汗)。


ト音記号のどこがソを示してるというんだ?
ト音記号を書くときに重要な約束事があります。それは
「ソの音になる線とその下の線の間から書き始める事」
です。
ト音記号を見てみましょう。


基準になる線の下から書き始める事によって、基準線をまたぐ回数が一番多くなり、また一番横幅をとっています。
さらに最初の円の中心を通ることによって、基準の線を目立たせています。

同じようにヘ音記号、マイナーですがハ音記号も基準の見方(そして書くときに注意する所)を示しておきます。
ヘ音記号(=F clef=ファを基準)



ハ音記号(=C clef=ドを基準)


一般的な楽譜は上の図の位置で表現しているので(ハ音記号は除く)特に問題にすることは無いかもしれませんが、古典のオリジナル譜面では他の線を基準にしている楽譜もあります。その場合はその線を基準の音にしなくてはなりません。


なんで種類があるの?
楽器にはそれぞれ音域があります。つまり音を鳴らす事ができる下限/上限があります。
そして前述のように「なるべく五線譜内に」書くとなると、それぞれの楽器ごとに適切な基準を音域で分けておいた方が良いのです。
ト音記号だけだと辛いのですよ。てことで例をば。

この音は一般的なベースの一番低い音の1オクターブ上の音です。これをト音記号で表現すると。。。


となっちゃいます。
ここまで線が多いと、一瞬でどの音か見極めるのは大変難しいです。場所も取るし。ヘ音記号で書いた方がまだ分かりやすいのが分かると思います。


なんでこんなデザイン?
実はさっきググって初めて知ったんですが(汗)、アルファベットの「G」を変形して出来たそうです。
同様にヘ音記号は「F」、ハ音記号は「C」の変形です。


その他
グリッサンド(低音から高音へ駆け上るように(またはその逆)ずららららら〜っと弾く事)等広い音域を譜面にする場合、臨時的に音部記号を変えても構いません。その時はちょっと小さめに書くのが一般的です。

音部記号に「8」の数字が上か下についてる場合がありますが、上についている場合は基準になっている音の1オクターブ上の音を、下の場合は1オクターブ下の音を基準にする、という意味です。

とりあえずこれくらいだと思いますが、なんか思い出したら書き足します。

次は調号について書きますー。

2007年1月13日土曜日

シャーロック・ホームズ バスカビル家の犬

NHKで年明けにやってたのですが、今頃になってレビュー汗。

(ネタバレ含みますー。)

ホームズの長編小説の一つ、「バスカヴィル家の犬」をドラマ化、ってことで観てみましたが。。。
ごめん、ちょっとハズレでした。

まず描写ですが、推理モノってことでミステリアスな雰囲気を醸し出そうとしたのでしょう、妙に暗い。
しかも少々残虐なシーンがありました。

次に、NHK用に編集してる可能性もあるかもですが、小説を読んでないと「?」というシーンがありました。
例えばホームズがバスカヴィル家に赴かない理由が適切な所にありませんでした。
「他の仕事があって来れない」の台詞はワトスンがステープルトンに初めて出会ったときに発します。

さらにヤマ場、ホームズが罠を張る時に言った台詞「ロンドンに戻らなくてはならない」の前に、ステープルトンはヘンリー・バスカヴィルを食事に誘っていません!!この後ステープルトンはたしかに食事に誘うのですが、何ですかホームズは予知能力でもあるんですか?w
この辺のスクリプトがおかしかったような気がします。

そして遂には、小説の中では無事に助かったヘンリー卿ですが、このドラマでは命は助かったものの大怪我を負ってしまいます。つまりホームズはそれなりに失敗してしまうのです。。。汗。

次にキャラクターと役者について。

リチャード・ロクスバラ演じるホームズは演技は良い物の、ホームズのイメージよりは背が低くガタイが良すぎた感じです。
まあホームズほど明確にキャラクターが設定されていると、それに合う役者を探すの確かに難しいでしょうけどね。。

ワトスンが発った後にホームズが"怪しい辻馬車"を調べるシーンがあるのですが、勝手に調べてる所を御者に見つかってしまって(さらに怪しい奴だと勘違されて)格闘になってしまう。
で、御者をねじ伏せて客の情報を引き出すんですが、実際のホームズならそういう行動はしそうもないんだけど。。。もっとスマートにやるよなぁと。

脱獄囚セルデンにも違和感を覚えました。というのは、ヘンリー卿との体格が誰の目にも明らかに違うのです。かなり太ってました!
セルデンはヘンリー卿の服を着た為に犬に追われて崖から落ちて死んでしまいます。それを発見したホームズとワトスンはヘンリー卿(実はセルデン)を助けられなかった事に失望しますが、私達が知っているホームズなら、体格が違うとすぐ見抜き、別人であることを察知するはず。

そして私が一番おかしいと思ったのが、ワトスン君です。小説のワトスンは社交的で親しみやすそうなんですが、そのワトスンがとても短気で冷徹なキャラクターになってました。下手するとナチっぽさも感じられるくらい。
しかもこのワトスン、まとまりかけてた事件の最後に暴挙に出てしまい一波乱起こしてしまいます汗。
そのせいでホームズとワトスン自身も死にそうになるわ、ドラマでは生け捕りに出来た筈のステープルトンは死んでしまう(小説では死んだと推測されてるけど)わ。。。たまったもんじゃありませんw。こんなワトスンとよく暮らせるなぁホームズは、と思わせるくらいです。
このドラマのワトスンが経営してる病院にはちょっと行きたくないかもw。

ですが良かった点が一つだけあります。それは犯人のステープルトンのキャラクターです。
小説では昆虫学者として登場しますが、このドラマでは人類学者で、この土地に来た理由は新石器時代の人類の骨の発掘をしにきた、という小説よりもまっとうな理由になっています。
しかもこの設定のおかげで、本来モーティマー医師の台詞「ホームズさん、あなたの頭蓋骨は素晴らしい!」をステープルトンが言う事によって、ステープルトンの不気味さを増しています。

というわけで、ちょっと異色なホームズを観たい方は。。。どこで観ればいいんだ?汗

2007年1月11日木曜日

GMWA Women of Worship - When I Get Home

ネタが無いのでCDを紹介。

かなりむかーし。。。8年ほど前?
その日、当時高円寺に住んでいたS君の家に、共通の友人N君と一緒に遊びに行った時のこと。
3人とも音楽好きっつうかその筋の仕事をしてる&高円寺ってこともあって、中古CD屋を回る事に。

そこでゲットした2枚のCD。一枚はそのとき店に流れていた曲に惚れて買ったThe Brand New Heaviesのベスト。

まあけっこう有名ですね。ヨーロピアンなJazzFunkというかそんな感じ。

もう一枚はコレ。


When I Get Home (amazon.com)
すごくね?w
はい、ジャケ買いですw。

だけどこのCD、かなりイイ感じ!
内容はゴスペルのライブなんで「神様ありがとう!」系ですが、一ジャンルがちゃんと確立されて洗練されているので、純粋に楽曲として見ても完成度が高いです。
ゴスペルは私の中では "コーラス+ピアノorオルガン" が基本だと思ってたんですが、バックバンドがもっと現代的なポピュラーな感じです。だから最初はちょっと面食らいましたが、まあ時代の流れかなーとw。
そんでコード進行がめちゃくちゃカッコイイ。
ちょっと1曲目の「The Prayer」のイントロを譜面にしてみよう。ついでにコード進行をみてみましょ。。。耳コピはしてたんだけど楽曲分析はしてなかった汗。



キーはF#メジャーですが、最初コレE♭メジャーすね(コードはEM9ですが、これはE♭へのドミナント進行です)。。。コード付けるときに気付きました。。一時的に転調してますなぁー。ってことはG♭メジャーのほうが良かったかな?まぁいっかw。

中盤のsusですが、一見ややこしく見えますがルートに完全4度ごと上に3つ音をのっけてるだけです。これコード表記だとどうなるんだかわかんないので一番近いコードで表してみました。
こんな感じでどの曲もテンションコード一杯で感情を煽ってます。その技がホント凄かったです。

このとき買った2枚はかなりの当たりでした。今でも愛聴&手本にしてます。そういう訳で最初のいきさつまですっかり覚えてる訳でして(照。

まあこんな感じで、記憶に残ってる曲とかCDを紹介していきましょうかねぇ。

2007年1月10日水曜日

iPhone

前々から噂の、Apple製全面タッチパネルのデバイスはiPodではなく、iPhoneという携帯電話で登場しました。
即座に日本に来るかはちょっと微妙ですが、市場的に見て何らかの形で出てくる可能性は大いにあるでしょう。
ただし、ソフトバンクであってほしくない。。。けど、会場にいたらしい。。。

まあともあれ、アメリカでも6月からだから、これからの動向も注目ですねー。

iPhone

3.5インチタッチパネル搭載の「iPhone」、6月に発売(IT media)

追記:なんか社名から「コンピュータ」が外れて「アップル」になるようなのでリンクも直しておきましたよ。

2007年1月9日火曜日

Amazonインスタントストア

作ってみましたよー。これで趣味がバレるな汗。
右のアマゾン検索の下あたりからも飛べるようにしておきました。

しかし、なんでHallucination Engineが一発で出てこないんでしょ。。。なんとか追加させましたが。

Blog移行しました?

えーとよくわかってないんですが、使っているBlog"Blogger"がアップデートしてまして、一発で移行出来ないらしいので、別個に建てました。

で、前のBlogにも飛べるようにしときました。あと個別の記事もピックアップしときました。
(全部の記事をこっちのBlogに持ってこようとしたけど一つ目で挫折orz)


前のBlog

前のBlogのはてブ

MacOSXのフォルダアイコン
当たり前の事だと思ってたんですが
良い音楽の定義
ゲーム音楽

ということで、あっちはそのまま更新停止、こちらで更新していきまーす。よろしくお願いします。